校長ニュース

令和2年度 第3学期 始業式あいさつ

 皆さん、明けましておめでとうございます。今日から第3学期も始まりました。ただし感染症予防のために時差登校となって1時間遅れの始業時間となっています。前途多難な年明けとなりましたが、自分がコントロールできることに集中して日々の生活を充実させてください。

 ただし状況は改善されていません。昨日には1都3県に「緊急事態宣言」が出されました。そして夜間の外出を自粛するように求められています。ただし暗い情報ばかりではありません。いよいよ日本でも近々ワクチン接種も始まろうとしています。そうするといずれは沈静化の方向に向かうことが期待されています。 

 それではここで緊急事態宣言に伴って皆さんにお知らせすること、お願いしたいことについてお話ししましょう。昨年の4月にも緊急事態宣言が出されて学校は臨時休業になりました。

 ただし今回は「感染防止対策を徹底しながら教育活動を継続する」ことになります。しかしその継続にあたっては様々な対策が必要とされます。

まずはこの緊急事態宣言は2月7日(日)までの1か月間になるということ。

○検温、健康観察の徹底、発熱等のカゼ症状がある場合や家族に体調不良者がいた場合には登校しない。

○食事中の会話禁止、食事中は無言で会話は食事後にマスクを着用してから行う。

○現在も行われている1時間遅れでの時差登校も継続する。短縮40分6限となる。

○登下校時は飲食等をせずに速やかに移動すること。

○部活動の原則中止は2月7日まで延長する。

今お話ししたことは厳守してください。それが皆さんの家族や友人等の大切な人を守ることにつながります。

 

 そして次にもう一つお話ししておきましょう。

 

夢なき者は理想なし。理想なき者は信念なし。信念なき者は計画なし。

計画なき者は実行なし。実行なき者は成果なし。成果なき者は幸福なし。

ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず。

 

 これはある人の有名な言葉です。耳にしたこともあると思いますが、ある意味とても身近な人です。それは埼玉県の有名な偉人である「渋沢栄一」氏です。

 近代日本経済の父といわれる渋沢栄一は1840年深谷市の農家に生まれました。

 栄一は27歳の時、徳川幕府最後の将軍「徳川慶喜」の弟「徳川昭武」に随行し、パリ万国博覧会を見学し、欧州諸国の実情に触れることができました。その後明治政府の大蔵省に仕官します。大蔵省を辞めた後、一民間経済人として株式会社組織による企業の創設・育成に力を入れるとともに、約500もの企業の設立に関わったといわれています。また約600もの社会公共事業、福祉・教育機関の支援と民間外交にも熱心に取り組み、数々の功績を残しました。

 なぜ渋沢氏が偉人と呼ばれているかは自社や自己の利益だけを見ているのではなく、むしろ、他の企業と協力して、日本の経済や社会そのもの利益、公共の利益つまり「公益」を追求したからです。現代の日本があるのは渋沢氏の功績があったからと言っていいでしょう。その渋沢氏が言った言葉が先ほどのものです。

 幸せになろうとしたら夢や理想、信念や計画、実行力が必要だということです。

もう一度くり返しますがぜひ皆さんにはこの言葉を頭の中に記憶しておいてください。

ちなみに今年にはこの渋沢氏の生涯がNHKで大河ドラマ「青天を衝け」で描かれます。主演は「吉沢亮」さんです。私も楽しみにしています。ドラマですから多少の脚色はあるでしょうが、楽しめそうですね。皆さんも郷土の偉人として知っておいたほうが良いでしょう。 

 それでは暗いニュースの多い年明けになりましたが、こういう激動の時だからこそ皆さんは高い志をもって学校生活を送ってほしいと切に願います。